古民家リフォームで気を付けるべき耐震補強と防湿。

2024年01月12日

  • こんにちは。
    古澤建築の田中です。


    今回は古民家をリフォームする際の耐震補強と防湿のお話です。


    古民家をリフォームする際、外観や内装の意匠を生かしつつ、現代的な安全性や機能性も高めることが大切です。特に耐震性と防湿性の向上は古民家が長く使えるための基本です。


    耐震補強には大きく「補強」と「制震」の2つが方法があります。「補強」は建物の強度や耐力そのものを高めることであり、柱や壁にブレース(筋交い)を入れたり、土台石の基礎を補修するなどが該当します。一方「制震」は建物が揺れに耐えられるようにエネルギーを分散・吸収することで、制震ダンパーを使った方法があります。


    いずれの方法も高度な大工の技術が求められます。


    また、予算に応じて適切な耐震補強策を選ぶことも大切です。古民家リフォームは多額の費用がかかることが多いです。なぜなら、そもそも面積が大きいことも理由の一つです。


    そこで、地震が来ても壊れないコアを形成してリフォームするという方法があります。寝室はコアの中にあり万が一崩れたとしても命は助かるという方法です。どうしても予算がないという方はそちらもご検討ください。


    次に防湿対策も重要です。雨漏りなどによる湿気が家屋の劣化を早めたり、カビやシロアリの発生原因となります。基礎や土台石部分からの地湿も注意が必要です。


    雨樋や屋根瓦のメンテナンス、壁などの防水処理に加え、土壌から上がる地湿を遮断するシートを入れる、床下空間を換気して乾燥を促すなどの対策が効果的です。間仕切りや建具も含めて塗装し直すことで防湿効果がアップします。


    リフォームには多額の費用がかかる場合もありますが、古民家の魅力を将来に引き継ぐためにも、安全面での十分な配慮が欠かせません。お気軽にご相談ください。